〜想い〜
子から孫へ、
心を紡ぐ鉄瓶屋
400年続いてきた南部鉄瓶。
南部鉄瓶が脈々と受け継いできたものは、鉄の素材が与える恵みだけではありません。
茶の湯釜に注ぎ口が付き、取手がついて今に受け継ぐ南部鉄瓶は、茶の湯が伝える日本人の心を今に伝えます。
田山鐵瓶工房は、
「鉄瓶が伝える日本人の心」と
「世代にわたって使える」鉄瓶をご提供します。
鉄瓶でいれたお茶は角がとれておいしい。
鉄瓶は鉄分が補給できるから良い。でも・・・
「鉄は錆びる」
そんな不安からなかなか手が出ない鉄瓶。
田山鐵瓶工房はそんな想いを解決します。
職人歴半世紀に及ぶ伝統工芸士の確かな技術、
本場盛岡発祥錆び止め技術「金気止め」、
永く使ってほしいからこそ、ひとつひとつ丁寧に手をかけています。
永く使える本物の南部鉄瓶で、日本人の心と鉄が与える恵みを感じてみませんか。
田山鐵瓶工房 代表
南部鉄器伝統工芸士会会長
田山 和康
〜作品〜
〜作家〜
田山鐵瓶工房代表・南部鉄器伝統工芸士会会長
田山 和康 Kazuyasu Tayama
略 歴
1950年 岩手県西根町(現八幡平市)生まれ
1966年 盛岡藩召抱え釜師第十三代 鈴木繁吉盛久氏に師事
※故鈴木繁吉盛久氏は南部鉄器職人で唯一の無形文化財記録保存者。
※鈴木繁吉盛久氏に直接師事し、薫陶を受けた職人は現在一人のみ。
1977年 岩手工芸美術展 「松葉紋丸釜」盛久賞受賞
1978年 岩手工芸美術展 「糸目釜」工芸大賞受賞
1981年 第一〇回盛岡芸術祭美術展 「紫陽花紋丸釜」盛岡市長賞受賞
1982年 岩手工芸美術展 「流水紋独楽釜」特賞受賞
第十一回盛岡芸術祭美術展 「潮騒釜」盛岡市長賞受賞
1990年 国際花と緑の博覧会「文化と伝統」出展
1994年 伝統工芸士認定
第十八回全国伝統的工芸品展 「梅鉢紋銚子」NHK会長賞受賞
以後、展覧会への出展を自粛
1996年 岩手県青年卓越技能 岩手県知事表彰
1999年 岩手茶道美術工芸展 「七宝紋銚子」盛岡市長賞受賞
2005年 岩手県卓越技能 岩手県知事表彰
2006年 南部鉄器伝統工芸士会会長(現)
2008年 日本伝統工芸士会会員 幹事(現)
2010年 フランスアルザスに於ける南部鉄瓶EXPOにて実演
第一回盛岡たたら研究会にて古来の製鉄法「たたら製鉄」復元。姫神砂鉄由来の和銑を現代に復活させる
2011年 十三代繁吉盛久没後、また十四代貫爾盛久没後、それぞれ入房し襲名した十四代、十五代鈴木盛久の元、
四十四年間、技法・技術の継承、後進の育成に尽力してきた鈴木盛久工房を定年退職
田山鐵瓶工房を岩手県小岩井に開設
第二回盛岡たたら研究会「たたら製鉄」実施。姫神砂鉄由来の和銑を製鉄
2012年 古来の製鉄法「たたら製鉄」にて製鉄した和銑(わずく)を用いた鉄瓶「朧月鉄瓶」を完成
※和銑の提供は岩手たたら研究会より
第四十三回岩手工芸美術展 「蕾形鉄瓶」特別賞
岩手県庁より土産品として「蕾形鉄瓶」「朧月鉄瓶」をお買い上げ
日本鉄鋼協会「鉄の技術と歴史」研究フォーラム講演
2016年 南部鉄器協同組合 理事(現)
2018年 日本伝統工芸士会 常任幹事(現)
第七回ものづくり日本大賞 東北経済産業局長賞受賞
鉄のまち釜石の復興と地域の輝きへの願いを込め釜石で採取した餅鉄(べいてつ)由来の和銑を用いた
「桜布団形鉄瓶」を製作 (いわてたたら研究会(現会長)より同市へ寄贈)
卓越した技能者(現代の名工)厚生労働大臣表彰
2019年 第三十八回全国伝統工芸士大会岩手大会運営委員長
伝統的工芸品産業功労者等 経済産業大臣表彰受賞
天皇陛下即位にともなう岩手県の献上品として「南部砂鉄 石割桜南部形鉄瓶」の製作を賜る
主 な 役 職
田山鐵瓶工房代表
南部鉄器伝統工芸士会会長
盛岡たたら研究会代表
日本伝統工芸士会会員幹事
東北伝統工芸士会副会長
岩手工芸美術協会理事
日本鋳金家協会会員
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〜こだわり〜
一目見たとき、全体のフォルムで
魅了できるような作品を作りたい。
そんな想いで鉄瓶の形にとことん
こだわってきました。
鉄瓶の稜線。
鉄瓶の形をつくる稜線は
定規で書いた線では面白くない。
手で書いた線だからこそ
面白みがあって美しい。
蓋。
蓋は鉄瓶にただ乗る部品ではなく、
鉄瓶の形の一部。
蓋は決して鉄瓶の稜線を壊さない。
つまみのかたちと繊細さが鉄瓶に
風格を与える。
鉄瓶の肌。
鋳型を挽いた後に、
川砂を置いて肌の表情をつける。
模様をつけない無地の鉄瓶は、
肌の質を正直に表す。
技術に正直に。
虫食い。
茶の湯釜に取手と
注ぎ口がついてできた鉄瓶。
鉄瓶には茶の湯のこころが息づく。
つまみや蓋の周りにある虫食いは、
侘び寂びに代表される
日本人の精神性を今に伝えます。
鉄瓶は湯を入れる道具以上のもの。
鉉。
人と鉄瓶をつなぐ鉉。
鉄の板を叩き丸め、中が空洞の鉉。
虫食いを施しつつ、
熱を逃す効果もあり熱くなりにくい。
かつ軽い。
鉉にも日本人のこころが入っています。
底。
当工房の鉄瓶はすべて
底面が完全に一体鋳造。
型持ちを使っておりません。
製造上避けられなかった問題を解決し、
さらに高品質な鉄瓶となりました。
金気止め。
「南部鉄瓶に金気なし」
南部鉄器発祥の錆止め技術、金気止めを
鉄瓶一つ一つに丁寧に施しています。
皮膜が薄くても錆び止めが弱く、
厚すぎても剥げやすくなる。
いかに温度を管理しながら
均一に熱をかけられるか。
温度管理は炎の色、勢い、音。
熟練の技術。
〜工房のこと〜
〜お問い合わせ〜